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オイルロード超大型タンカー12,000kmの旅 「一航海の軌跡」Vol.1
日本出港〜シンガポール海峡通峡 1/7

<プロローグ>
石油資源の世界的な供給地である中東で生産される原油は、ペルシャ湾(アラビア湾)を出るとインド洋から太平洋へと、シンガポールのあるマラッカ海峡を通過し、片道で約6,500マイル(約1万2,000km)の道程をVLCCと言う巨大タンカーを使って日本に運ばれて来ます。VLCCは、全長333m、船体幅60m、甲板から船底までの深さが29mあり、約23名の精鋭乗組員によって運航されています。 中東から日本への航路は「オイルロード」と呼ばれ、資源輸入国の日本にとって生命線ともいえる重要な航路です。VLCCは片道約20日間と、原油の積み下ろしに使う約5日間を合わせ、約45日間かけてこのオイルロードを往復しています。
日本に原油を運ぶVLCCの一航海の様子を、連載でお伝えしていきます。
中東から日本へ石油を運ぶ生命線 オイルロード
中東から日本へ石油を運ぶ生命線 オイルロード

日本出港

33万kℓの原油の揚荷を終えると、揚荷用のホースを切り離し、出港準備に入ります。いつもの見慣れた風景ですが、無事に揚荷役が終了したことへの安堵感を覚えながらも、シーバース(海上でタンカーから原油を受け取るための施設。沖合に設けられた専用桟橋で、原油はここから海底パイプラインを通じて陸へ送られます。)を離れ大洋航海に入るまでは乗組員全員、まだまだ気を抜くことはできず、緊張した作業は続きます。

バース関係者を乗せたタグボート(港湾内で大型船舶の岸壁・桟橋などへの離着岸作業の補助をする船)が汽笛三声で本船の航海の無事を祈ってくれます。新たな航海の幕開けです。本船にとっては通い慣れた航路ですが、遭遇する場面は毎航海違う未知なことばかり。今航も安全第一、無事故・無災害運航が本船に与えられた最大の使命です。

出港後、航海士は甲板作業班と航海当直班に分かれそれぞれの職務に就きます。作業班は海が時化る前に入港中に使用していた係船索を片付けます。係船索とは、1本直径42mm、長さ200m、岸壁の係船柱と船とをつなぎ止める太いワイヤーロープのことです。この係船索を20本、海水で濡れているので防錆のために水洗いし、係船機のドラムに巻きこむ力のいる作業です。

航海当直班は、大洋航海に出るまで船舶の輻輳する海域を細心の注意を払い操船や見張りを行います。機関士は通常のスピードになるまではエンジンルームやボイラーなどの見回りを行い、常にスタンバイしています。本船が大洋に出ると操船は自動操舵に切り替えられ、出港スタンバイ体制が解かれます。 出港から2〜3日後に、入港中の離着桟、荷役作業などの疲れを癒すため、仕事の後に甲板上でバスケットを楽しむ人、ウォーキング、ジョギングをする人、ビデオや書物を読む人など各々にプライベートを満喫し、皆、通常航海の生活ペースを取り戻していきます。

  • 出港準備中のVLCCタンカー
    出港準備中のVLCCタンカー
  • 出港を見送るタグボート
    出港を見送るタグボート
  • 双眼鏡での見張り業務
    双眼鏡での見張り業務
  • 夕方にバスケットボールをするクルー達
    夕方にバスケットボールをするクルー達
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