ほっと安心、もっと活力、きっと満足。出光の約束
文字サイズ
  • 標準
  • 大きい
  • お問い合わせ・ご意見
  • Global
第六章 さらなる発展に向けて
2000年に新たなスタートを切った出光ユニテックは、2015年4月1日に設立15周年を迎える。今後「スピード経営の徹底」「コア商品への資源集中と成長産業への参入」「外部資源の積極活用」をポイントに事業の展開を図る。また、海外での事業展開にも取り組む。

中期経営計画から見た当社の軌跡

出光ユニテックは、設立した2000年に、第1次中期経営計画を策定し、2002年に計画の見直しを行った。そのポイントは、“製・販・研を一体化する”ことにより「技術立脚型の専門企業」を目指すことであった。
この中期計画に基づき、出光ユニテックが独自に社員を採用する“正社員化”を進めるとともに人員のスリム化を図った。また、加工製品事業を行う事業体にふさわしいコスト体系を目指すとともに、各製品を再評価して事業の再構築の検討に着手した。
その後、第2次中期経営計画を策定し、市場が拡大しているマルチレイ事業と、高品質・高価格を目指す「プラロック」の多層化を中心として強化すべき事業を明確にした。加えて、出光ユニテックが持つ独自の技術が生かせる新たな事業の探索も開始した。
第3次中期経営計画は2010年度〜2012年度を対象期間とし、「高付加価値事業の拡大」をキーワードとして事業を推進した。汎用製品の市場を確保しながら、高機能製品の市場を開拓する“二軸路線”に基づいて製品・技術の選択と集中を進めた。また海外からのニーズに対応するため海外拠点を作ることも検討したが、電子材料分野で大きくつまずき、また東日本大震災の影響を受けて苦戦が続いた。
そして2013年度から第4次中期経営計画がスタートし、「スピード経営の徹底」「コア商品への資源集中と成長市場への参入」「外部資源の積極活用」をポイントとして、その実現に向けて事業を推進している。

事業基盤の強化と新たな市場への展開

加飾シートの用途例(ヤマハ発動機(株)提供)
加飾シートの用途例(ヤマハ発動機(株)提供)
出光ユニテックが出光石油化学、ユニ化工の時代を通じて進めてきた事業は、一言で言えば「押出成形による食品包材の製造・販売」と言える。樹脂加工メーカーが数多く存在する中で、フィルム、シート、容器、チャックテープといった多様な製品とその製造技術を持ったメーカーは少ない。これは、これまで食品包材に特化して開発した技術を基に、お客様からの要望に真摯に応えてきたことの結果であるとも言える。
こうした背景を踏まえ、当社の強みを生かした事業をさらに推し進め、スピード感を持って事業に当たることが今後の課題となる。第3次中期経営計画の反省として、包装材分野への必要な投資が先送りされたり、機能部材分野で技術開発が遅れたことが挙げられる。今後ますます事業環境が変化していく中で、事業のあり方を迅速に決定しコスト競争力を維持しなければ、経営は立ち行かなくなる怖れがある。そのためには、市場ニーズに応えられる人材の育成に力を入れていくことになる。
一方で、コア事業の強化には積極的に取り組んでいく。「マルチレイ」「プラロック」「ユニラックス」といった現在の主力製品は、いずれも当社設立以前に基礎が作られたものであるが、日々の研究開発によって性能と品質を向上させ、市場をリードしている。今後もこれらの品質向上に加えて、より効率的な生産体制を構築する努力も欠かせない。また、アライアンスによる体質強化もこれまで以上に必要となる。
さらに、出光ユニテックが得意としてきた食品包材の市場から、新たな市場への展開を図っていく。2013年7月にオートバイメーカーが発売した競技用バイクのサイドカウル加飾シートに、当社の「スーパーピュアレイ」が採用された。「スーパーピュアレイ」の高いデザイン性と耐磨耗性が評価され、まったく新しい市場を拓くことになった。このような新たな市場の開拓は、「プラロック」「ユニロン」「ユニラックス」「マルチレイ」などの製品でも展開できると考えている。

グローバル企業へ向けて

プラロックアジア(タイランド)
プラロックアジア(タイランド)
人口減少によって国内市場が縮小傾向にある中、海外市場は大きな可能性を秘めている。中でもアジアを成長市場と位置づけ、海外にも目を向けていく。
発展を続けるアジア諸国では、かつての日本における高度経済成長期のように、食品包材の種類も消費量も今後格段に増えると見込まれる。この市場に対して、シート、フィルム、容器、チャックテープといった包装材料を基に包括的に提案できる強みを持っている。
この実現に向けて、初の海外生産拠点として、2013年1月にタイ・チョンブリ県に現地法人「プラロックアジア(タイランド)」を開設し、同年11月に「プラロック」の製造工場を新設した。同社では、タイだけでなくASEAN諸国や中国、韓国などでの食品包材の需要を見込んで輸出に力を入れ、将来的には「プラロック」に限らずその他の包材事業を展開する予定である。さらに、欧米諸国にも進出したいと考えている。
国内も含め世界規模での新たな市場を開拓していくためには、それにふさわしい人材が欠かせない。
海外での事業展開に適応できる社員の育成と外国人を含めた人材の獲得にも注力する。海外での勤務経験者を増やすことに加え、外国人を採用することも計画している。
出光ユニテックは、当社の持つ技術と品質を世界レベルで展開する国際企業に脱皮すべく邁進していく。

編集後記

2012年3月、秋山社長より「出光石油化学時代から現在に至る加工製品の歴史を出光ユニテックの社史にまとめてほしい」との依頼を受けました。出光興産入社後3年目から37年間、加工製品事業一筋に会社生活を送ってきた私にとって、この依頼はありがたく、やりがいのある仕事でした。
幸いにも、商品開発センターには70年代〜90年代の研究月報が残されており、当時の商品開発の状況を確認することができました。また、篠原剛さんから「溝ノ口加工試験所から商品研へ 10年の歩み」を提供いただき、私が入社する以前の加工製品事業の内容を知ることができました。さらに、歴代の広報担当者が収集した商品写真や各工場で保管していた建設当時の写真があることで、社史の内容に相応しい写真を掲載できました。
社長の言葉にもあるように、この社史が少しでも出光ユニテックの今後の事業の発展に貢献できるのであれば、社史編纂に携わった者として望外の喜びです。
最後に、社史編纂にあたって写真をご提供いただいた、羽立化工様、ニチモウワンマン様、ヤマハ発動機様、出光興産様にお礼を申し上げます。
(坂根新一)
このページの上部へ