配管系流動解析シミュレーション

配管系流動解析シミュレーションツール「FloMASTER」(※)を活用することにより、複雑な管路網の流動状態の把握や、水撃現象の解析により、配管設計の最適化や設備保全上の問題解決等に大きな効果が期待できます。

※FloMASTERはMentor Graphics Corporationの登録商標です。

特長

配管設備の故障や内部流体の漏洩につながる恐れのある水撃現象に対し、圧力上昇の正確な解析により、設備の安全性確認や、運転操作方法の提案が低コスト/短期間で提供できます。

配管系流動解析シミュレーション画面

主な機能

配管系流動解析シミュレーションツールには、以下のような機能があります。

(1)定常計算

定常状態の圧力分布や流量配分を計算します。流量の推定、設備の改造計画や運転条件変更の検討等に利用できます。

(2)流量配分計算

配管網の各流路で希望する流量となるオリフィスサイズ、バルブ開度やポンプの運転条件を計算できます。

(3)配管部品のサイズ計算

最大/最小流量、圧力損失等の条件を満足する配管のサイズを決定することができます。

(4)過渡計算

キャビテーションや水撃、バルブ開度変更やポンプトリップ時の過渡状態の圧力挙動、流量挙動等が計算できます。

(5)定常/非定常熱伝達計算

熱交換器、配管部品等の入熱/放熱計算、また温度の異なる流体が合流する場合の配管系内の温度分布および温度変化を計算します。

水撃現象の例(閉塞管路への流入時の圧力反射)

適用事例

  1. 製油所の雨水排水系のオーバーフロー検討
    雨水排水系のように複雑な管路網にシミュレーション技術を適用することにより、短時間で数多くのケーススタディが実施でき、効率良くオーバーフローを改善する方法を見つけることができました。
  2. 空港給油施設の燃料受け入れ能力増強検討
    タンク、バルブ、ポンプ等複数の機器の運転条件が相互に関連し合う複雑なシステムでは、検討パラメータが多く、従来の設計手法では最適解を求めることができませんでした。このような問題に対して、シミュレーション技術を適用することにより、必要条件を満たし、かつ最小の設備投資となる仕様を見出すことができました。
    空港給油施設の燃料受け入れ能力増強検討
  3. ポンプ起動時に発生するタンク周り配管の水撃解析
    枝管のバルブ開度や配管内残存空気等の因子を考慮した水撃解析を行い、配管部品の強度確認と適切な水撃回避のための運転操作に活用しました。
    ポンプ起動時に発生するタンク周り配管の水撃解析

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