出光興産、平成30年度 全国発明表彰 最高位「恩賜発明賞」を受賞―発明協会が主催する表彰式にて表彰―
昨日、平成30年度全国発明表彰の表彰式が都内で行われ、出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:木藤 俊一 以下、当社)は、「有機EL素子及び有機発光媒体の発明」において、平成30年度全国発明表彰「恩賜発明賞」と「発明実施功績賞」を受賞し、常陸宮殿下のご臨席のもと表彰されました。
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常陸宮殿下(右からの3人目)ご臨席のもと
行われた表彰式 -
青色発光材料にちなんだブルーのネクタイで左から
受賞者の松浦正英、舟橋正和、当社代表取締役社長
木藤俊一、福岡賢一
1.表彰式と受賞者代表コメント
(1)表彰式は6月12日(火)に都内で開催され常陸宮殿下をはじめ、受賞者、多数の来賓、関係者が列席される中、当社は恩賜発明賞、発明実施功績賞を受賞し、表彰されました。
受賞名 | 受賞者 |
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恩賜発明賞 | 松浦 正英(先進技術研究所 先端素材研究室) 舟橋 正和(電子材料部 電子材料開発センター 所長付) 福岡 賢一(出光電子材料韓国株式会社カスタマーサポート1部長) |
発明実施功績賞 | 代表取締役社長 木藤 俊一 |
(2)恩賜発明表彰受賞者代表コメント
近年、拡大している有機ELディスプレイ市場の発展に、本発明をはじめとする技術で携われて大変光栄です。このたびの栄誉ある恩賜発明賞を受賞した発明は、受賞者3名以外にも、当社の有機EL材料研究の先駆者である細川地潮(故人)を始め、多くの人々が関わっており、技術開発の総力を評価いただいたものと考えています。
今後も材料メーカーとして、現状の課題に挑戦し続け、有機ELディスプレイがさらに世界に広がることに貢献すべく、さらに有用な材料開発を進めていきます。
2.当社の有機EL事業の歴史と本発明の概要
有機EL素子の発光評価
当社は1985年より有機EL材料の研究開発を開始し、当時、実用化が困難だと言われていた青色の発光材料の開発に注力してまいりました。1997年に世界で初めて青色有機ELで実用化の目安である1万時間の耐久性を達成し、1999年には車載向けディスプレイに搭載されました。
このたび「恩賜発明賞」を受賞しました「有機EL素子及び有機発光媒体の発明(特許第4221050号)」※は2002年に出願した特許技術です。この発明は、それまでの青色材料よりもさらに色純度の高い青色を実現し、併せてディスプレイの長寿命化に大きく寄与することで、有機ELフルカラーディスプレイの実用化に大いに貢献しました。
現在は、本発明を含めた応用研究を進め、スマートフォンやテレビなどの様々な製品に当社の有機EL材料が採用されています。
※【有機EL素子及び有機発光媒体の発明(特許第4221050号)について
http://koueki.jiii.or.jp/hyosho/zenkoku/2018/imperial.html
3.全国発明表彰について
全国発明表彰は公益社団法人発明協会が主催する表彰制度で、日本の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的として、日本を代表する研究者・科学者の功績を顕彰しています。
最高位である「恩賜発明賞」は、皇室の発明奨励に対する特別の思召により御下賜金を拝受し、最も優れた発明の完成者に贈呈されます。また「発明実施功績賞」は受賞した発明が法人におけるものである場合に贈呈されます。
和暦者 | 西暦者 | 技術(創作)の名称者 | 受賞者所属企業名等者 |
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29 | 2017 | 動体追跡粒子線がん治療装置の発明 | 株式会社日立製作所 北海道大学大学院、北海道大学病院 |
28 | 2016 | 低圧縮比クリーンディーゼルエンジンの発明 | マツダ株式会社 |
27 | 2015 | 燃料電池を急速暖機する制御方法の発明 | トヨタ自動車株式会社 |
26 | 2014 | 超並列計算機のためのプロセッサの高次元接続技術の発明 | 富士通株式会社 |
25 | 2013 | 新規統合失調症治療薬・アリピプラゾールの発明 | 大塚製薬株式会社 大塚アメリカファーマシューティカルインク |
歴代の受賞者名等につきましては公益社団法人発明協会のサイトをご覧ください
http://www.koueki.jiii.or.jp/hyosho/zenkoku/zenkoku_jusho_pastichiran.html
出光興産株式会社 広報室 広報課(鎌田)TEL:03-3213-3115
Mail:public.relations@idemitsu.com
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